ヨドバシ「俺が当日お届けで食い止める!だからヤマダ電機は今のうちに逃げろ!」
ヤマダ「そ、そんな! ヨドバシを置いてはいけない!」
Amazon「ククク…素晴らしい友情ですね。ですが、これならどうです」
Amazon「都内なら注文から1時間以内のお届け」
ヨドバシ「ぐああああっ!」
ヤマダ「あ、あ、あ……」
Amazon「プライム会員ならビデオ見放題」
ヨドバシ「つぁああああ!」
Amazon「食品も品揃え抜群」
ヤマダ「ふ、ふざけやがって…反則だろ…食品までカバーするなんて…」
ケーズデンキ「あいつ、国内の消費者を食ってまだ成長してやがる!
このままじゃ日本の税収が奴に食われちまう!」
Amazon「私は国内では倉庫業ですからねぇ、税金と言われましても何のことやら」
ヨドバシ「お前に日本は渡さねぇ!」
Amazon「時代遅れの電気屋風情が。止めをさしてあげましょう」
佐川「まてよ……」
Amazon「ん? あなたは」
佐川「Amazon、あんたは金払いが良いから、顔を立てて来てやった。
だが、今のあんたは日本を破壊しようとしている侵略者そのもの」
佐川「国内最大の流通業者として、あんたの仕事を受けるわけにはいかねぇな」
佐川「こちとら、ただでさえブラック企業だって言われてるのに
あんたの締め付けでもう限界なんだよ!」
佐川「俺はここいらで、こっち側につかせてもらうぜ」
ヨドバシ「おお、佐川!」
ヤマダ「へっ、ツメが甘いなAmazon。
通販は流通業者に嫌われたらおしまいだぜ」
Amazon「ふふふ…はははは!」
ヤマダ「何がおかしい」
Amazon「佐川さん。あなたのところは苦情が多くてね、もとより
切るつもりだったんですよ」
佐川「なん…だと?」
Amazon「すでにあなたの後釜は雇ってあります。
日本郵政さん! どうぞ!」
郵政「……」
ヨドバシ「そ、そんな! 国営企業である郵政が…なぜ…!」
アッハイ…
Amazon「国営だったのは過去の話。今では民営化によって
郵政も営業利益が求められる時代なのですよ」
佐川「郵政、てめぇ!」
郵政「郵便局の労働時間は、最大12時間まで引き伸ばせる」
ケーズデンキ「な、なんだって!?」
ヤマダ電機「うちと変わらないレベルじゃないか!」
郵政「さらに…ノルマ達成のために自爆営業を強いる」
ガタガタッ!
ヨドバシ「そ、そんな…あの郵政が…黒に落ちた…?」
郵政「アベノミクスに失敗は許されない。
株式上場を果たした私は、業績維持のためなら裏切り者でも悪魔にでもなろう」
佐川「バカ野郎がぁ……! それで税収が減ったら元も子もねぇだろ!」
ヨドバシ「目を覚ませ! Amazonは日本を侵略する気なんだ!
アフェリエイト報酬だって、シェアの獲得と共に徐々に下げてきている…
奴らは日本に金を落とす気なんてさらさらないんだ!」
楽天「うちアフィ一律1%やけど」
Amazon「日本日本って、あなた達は本当に愚かですねえ」
ヨドバシ「なに!」
Amazon「少子高齢化の日本にしがみついて、観ていて悲しくなりますわぁ。
私のようにグローバル経営をして、リスクオフをしたらどうです?」
佐川「おい! 日本を舐めるな!
俺んとこはな、昔はキツいけど給料良いって環境で
たくさんの経営者がうちで資金をためて、日本のために会社を作ってきたんだ!」
佐川「ワタミの社長や、フーズ・フォーラスの社長も俺んとこ出身なんだぜ!」
ケーズデンキ「……」
ヨドバシ「……」
佐川「なんだよ、ブラック企業でも雇用は必要だろ?」
ヤマダ「ブラック企業自慢なんかするなよ!」
ヨドバシ「と、とにかく、郵政! 目を覚ますんだ!」
Amazon「おっと……勘違いしてもらっては困る。
私の陣営はまだまだこんなもんじゃないんですよ」
ヨドバシ「なに!?」
急に出てきた楽天に草
Amazon「とくと活目しなさい。私のラインナップを」
セブンイレブン「ふっふっふ…電気屋などと言う時代遅れの産物ども」
ローソン「我々コンビニ業界はAmazonを応援する」
ファミマミニスト他「バイトの作業の複雑化? 知った事か。我々に金が落ちればそれで良い…」
ヨドバシ「くっ、コンビニ業界までAmazonの手に…」
佐川「クロネコヤマト! こうなったらあいつをAmazonから引き離すしかねぇ!」
クロネコ「俺は、荷物を運ぶだけだ。誰の味方でもないさ」
ケーズデンキ「駄目だ、クロネコヤマトは言うことを効かない事で有名だ」
郵政「ホラホラホラホラァ! Amazon様から荷物だ運べ運べ!
マイナンバー絶対ミスるな! 年賀状ノルマ達成しろオラァ!」
非正規「ひいいいい!」
ヨドバシ「あ、悪夢のようだ。あの郵便局がどブラックに…」
佐川「ひどすぎるぜ!」
ヨドバシ「Amazon…お前は何がしたいんだ。
こんな風に日本を破壊して楽しいのか? そんなに金が大事か?」
Amazon「私はね、ヨドバシさん。世界を支配したいんですよ」
ヨドバシ「世界を…?」
Amazon「世界の商品を、世界中から当日中に受け取れる。
そんな世界をAmazonを通して作りたい」
Amazon「それが私の夢なのですよ」
ヤマダ「なら、税金逃れや労働者いじめもそのための踏み台だっていうのか?」
Amazon「それがどうしたぁ!」
ざわ…
Amazon「肉体労働者など、ロボットに置き換えても代わりのない
生産性の低い愚か者ばかり! そんな連中に気を使って
世界がとれるんですかぁ!? とれないよねぇ!?」
Amazon「ブラックだろうと脱税だろうと、金が入ればいいんだよぉ!
夢のためには金が必要。そして金を得るには脱税と奴隷が
最高だって歴史が証明してるんだよねぇ!」
ヨドバシ「く、狂ってる…」
ヤマダ電機「労働者は消費者でもある! 労働者を疲弊させれば
待っているのは破滅だぞ!」
佐川「そうだ! お前がいじめている労働者にも、子供はいるんだ!
お前の身勝手な夢のために、彼らを酷使していいはずがない!」
Amazon「ぬるいぬるい…かつてモーレツ社員と呼ばれた日本の姿は
どこに行ってしまったのですかねえ」
???「そこまでだAmazon」
Amazon「誰です?」
佐川「へっへっへ、俺が呼んだ援軍が、よーやく到着しなすった…」
ヨドバシ「おお、さすが佐川! 人脈を活かしたか!」
アリさんマーク「これ以上、日本で好き勝手はさせないぜ」
ABCマート「Amazonのようなブラック企業をこれ以上のさばらせる訳にはいかない」
ステーキくいしんぼ「外食業界としても、黙っていられねえな」
ヤマダ電機「これは心強い!」
ケーズデンキ「……」
ヨドバシ「お、おう」
ヨドバシ「俺も(佐川軍が頼りにならないから)援軍を呼ばせてもらおう」
ゾゾタウン「服ならAmazonより俺の方が上、そうだろ?」
ポンパレモール(リクルート)「じゃらんポイント使えますよ」
Yahoo!「毎日5倍!」
楽天「俺の、出番のようだな…今回は本気を出せそうだ
くらいやがれ!
社 内 公 用 語 英 語 化!」
Amazon「ぬるい!」
ズバァッ!
「ぐああああああ!」
Yahoo!「ヤフーショッピングに中国の詐欺サイトが!」
楽天「広告メルマガ打ちすぎてに苦情が!」
ゾゾタウン「社長のTwitterが炎上!」
ポンパレモール「俺空気すぎワロタ」
Amazon「はっはっは! 全員死んでもらいましょうねえ!」
ヨドバシ「くそ…ここまでなのか…?」
ケーズデンキ「まだだ…Amazonとて完璧ではない」
ケーズデンキ「2chを見ろ…konozama、発売日に届かない、
マーケットプレイス詐欺乙…付け込む隙はある」
ケーズデンキ「ヨドバシ! 当日配達に対抗出来るのはお前しかいない!」
ヨドバシ「し、しかし俺だけでは無理だ」
佐川「俺に考えがある。ヨドバシ、あの技をやれ。
日本の全員からエネルギーを集めるあの技だ」
ヨドバシ「!! げ、元気玉をやれっていうのか!?」
佐川「そろそろ便利だからと調子にのってAmazonを利用してきた
日本国民に責任を取らせるべきだろう」
ヨドバシ「だが、便利なAmazonを倒すのに日本国民が納得するかどうか…」
ヤマダ電機「安心しろ。俺が週刊誌にステマ記事を仕込んでおいた」
佐川「さすがヤマダ電機だ。週刊誌に顔が利くとは」
ヤマダ電機「ふっ、昔、ブラック企業と叩かれた時に訴訟をしてな。
その時のコネクションが残っていたのさ」
ヨドバシ「よ、よし! これならいける!
Amazonを倒すぞ!」
ケーズデンキ「俺達が時間を稼ぐ。自慢じゃないが、あまり持ちこたえられそうにない。
俺がくたばる前に完成させろ!」
ヨドバシ「よし…日本のみんな! 俺に元気を分けてくれ!」
Amazon「こい!」
ケーズデンキ「ウオオオ!!」
ヨドバシ軍が巨悪Amazonを倒すと信じて!
長い間、愛読ありがとうございました!
次回作にご期待ください!
完
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